著者
瀧澤 淳 尾山 徳秀 曽根 博仁
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

MALTリンパ腫の発症にIgG4関連疾患(IgG4-RD)が関与している可能性を考え、当科で診断したMALTリンパ腫69例を対象に、IgG4-RD合併の有無について検討した。69例中11例(16%)にIgG4-RDの診断基準を満たす病変が確認された。MALTリンパ腫の部位別では眼窩が41例中10例(24%)にIgG4-RD合併が確認され、他は肺MALTリンパ腫7例中の1例(14%)であった。IgG4-RD合併MALTリンパ腫11例中3例に、経過中部位の異なるMALTリンパ腫や形質細胞腫が続発したことから、IgG4-RDはMALTリンパ腫などB細胞性腫瘍の発症原因となる可能性が考えられた。