著者
小嶋 文 瀬下 希奈
出版者
一般社団法人 交通科学研究会
雑誌
交通科学 (ISSN:02881985)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.34-38, 2021

「自転車は『車両』であり車道通行が大原則」という観点から施策が進む中,自転車の関わる交通事故を防ぐための効果的な対策を検討するには,自転車の走行位置を踏まえた事故の特徴を理解することが重要である.本研究では,埼玉県内の交通事故データと航空写真により自転車の走行位置を推測し,左折自動車と自転車の事故について検証した.その結果,自転車が歩道通行していた場合には,車道走行の場合よりも,視認性が低く,自動車の前部が自転車と衝突する出会い頭事故のような形態となりやすいことが示唆された.