著者
松本 豊司 瀬川 忍 末本 哲雄 竹本 寛秋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.453, pp.71-75, 2010-02-26

昨今、我々は情報関連の授業の実践を通じて、自主的な学習の組み立て、グループワークなどをうまくこなせない学生の増加を懸念しており、かつ、きちんと指導をすれば学生は伸びることも感じている。そこで、我々は平成19年度から開講している選択科目「1歩進んだPC活用講座」において、ブレンディッドeラーニングの色々な工夫を実践しており、その取り組みを通じて協調学習を含んだ授業の効果的な構成方法が見えてきた。授業の前半はICTのエキスパート教職員により複数のPCソフトウェア活用法を教え、後半は3, 4人のグループ単位で学習した技術を活用した課題を行う授業構成を考えた。グループ作業の過程でお互いが教えあい、競いあいながら成長することを狙った授業設計である。授業スタート当初はグループ課題は1度であったが、これを2度に増加することにより、はっきりと効果が増加することが確認できた。本論文では、平成19年度後期から平成21年度前期までの授業における協調学習の効果を高める取り組みとその効果について報告する。