著者
竹本 寛秋
出版者
kader0d
雑誌
kader0d
巻号頁・発行日
vol.6, pp.64-76, 2011-09

大正期に刊行される「詩の作り方」と明治期に刊行される「新体詩の作法書」を比較し、大正期に現れる「詩の作り方を教えることはできない」という言説の特徴を分析した。「詩は教授不可能」という言説により、「詩」は「心のままに書けばよい」もの、誰にでも作ることのできるものとされる一方で、詩人の特殊な「個性」なければ生み出すことができないとものとして定位される。その結果、「詩」が卓越化される様相を明らかにした。
著者
児玉 耕太 竹本 寛秋
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.16-32, 2011-12

This article shows that communication in the free zone of the Science Cafe is improved if visitors are able to experience the actual research object, an abstract entity referred to as knowledge. This Science Cafe was designed to promote the use of "slime mold" in a petri dish as a communication tool. By using a survey analysis, we showed that there was a correlation between the visitors' behavior toward the petri dish and satisfaction from the cafe. Further, by using statistical methods including text mining, we analyzed the correlation among visitors' prior knowledge, the changes they experienced, and so on. Through their steps, we could demonstrate the novel method to minutely design and evaluate Science Cafe. Accordingly, it was clear that real experience is very effective in scientific communication, and we suggest an original methodology covering scientific communication.
著者
竹本 寛秋
出版者
kader0d
雑誌
kader0d
巻号頁・発行日
vol.6, pp.64-76, 2011-09

大正期に刊行される「詩の作り方」と明治期に刊行される「新体詩の作法書」を比較し、大正期に現れる「詩の作り方を教えることはできない」という言説の特徴を分析した。「詩は教授不可能」という言説により、「詩」は「心のままに書けばよい」もの、誰にでも作ることのできるものとされる一方で、詩人の特殊な「個性」なければ生み出すことができないとものとして定位される。その結果、「詩」が卓越化される様相を明らかにした。
著者
竹本 寛秋
雑誌
巻号頁・発行日
vol.17, pp.80-85, 2012-09

「新短歌」の提唱者である石原純が、山村暮鳥の詩集『雲』をどのように自説へと接続したのかを問題にした。石原は、音数も用語も自由な新しい「短歌」の萌芽的表現として詩集『雲』をとらえている。石原には〈放置することによって自然に成長する日本語〉という論点があるが、本稿ではそれを川路柳虹の「新律格」の発想と比較し、同質性を明らかにした上で、石原純にとっての詩集『雲』の意味を位置づけた。
著者
押野 武志 千田 洋幸 西田谷 洋 横濱 雄二 竹本 寛秋
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

今日の文学研究・文化研究の問題点を近代批判の文脈から68年の思想まで遡り整理した上で、68年代以降今日に至る現代日本文学とサブカルチャー、あるいは活字メディアと視覚メディアの錯綜した交渉関係を、村上春樹の登場とその受容史という縦軸を中心に同時代の文化・メディア環境も視野に納めながら具体的な相において通史的に明らかにした。 このようなジャンル横断的な新たな現代日本文学史を構築するためには、これまでの方法論や文学理論では捉えきれないという観点から、デジタル化社会に応じた、新たな分析概念及び文学理論の再構築も同時に目指した。
著者
竹本 寛秋
出版者
暮鳥会
雑誌
巻号頁・発行日
vol.16, pp.42-55, 2011-09

本稿は、山村暮鳥を「詩を評価する者」の視点から眺め、山村暮鳥の「評価」が持つ「行為」としての意味を明らかにするものである。山村暮鳥における「評価」行為は、「評価の不可能性」と「評価の絶対性の不在」の自覚の上に、それでもなおかつ「詩を選別し、評価する」行為として行われており、評価の理念系と、詩集刊行や投稿詩選別の実践系との葛藤関係をはらみつつ行われるものとしてある。そこを出発点としつつ、山村暮鳥の代表的詩集『聖三稜玻璃』において、山村暮鳥による言及の少なさの原因を推定すると共に、山村暮鳥の「評価言語」の特質と変容を検討した。その結果、山村暮鳥における「評価観」は、「評価の不可能性」の自覚から、大正六年付近を境にして、「大正的」な「普遍性」概念に依拠するものへと変質することが明らかにされた。以上の考察により、山村暮鳥を軸とした、大正期における「評価言語」の様態が明らかとなった。
著者
竹本 寛秋
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.35-49, 2011-06

From doing access analysis, the effect of the CoSTEP's information dispatch about Akira Suzuki (Emeritus Professor at Hokkaido University), one of the winners of the Nobel Prize in chemistry 2010, was examined. At the result, although such a high impact topic generally falls in interest rapidly after goes up, I demonstrated that the information dispatch strategy of CoSTEP had the effect for re-raising the interest to the Nobel Prize topic. In this paper, I analyzed why the strategy for re-raising the public interest succeeded. In addition, the tendency of the access log when the interest was re-raised and the browsing behavior of viewers were analyzed. I considered about the essences in case the topical news is dispatched in the context of science communication.
著者
松本 豊司 瀬川 忍 末本 哲雄 竹本 寛秋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.453, pp.71-75, 2010-02-26

昨今、我々は情報関連の授業の実践を通じて、自主的な学習の組み立て、グループワークなどをうまくこなせない学生の増加を懸念しており、かつ、きちんと指導をすれば学生は伸びることも感じている。そこで、我々は平成19年度から開講している選択科目「1歩進んだPC活用講座」において、ブレンディッドeラーニングの色々な工夫を実践しており、その取り組みを通じて協調学習を含んだ授業の効果的な構成方法が見えてきた。授業の前半はICTのエキスパート教職員により複数のPCソフトウェア活用法を教え、後半は3, 4人のグループ単位で学習した技術を活用した課題を行う授業構成を考えた。グループ作業の過程でお互いが教えあい、競いあいながら成長することを狙った授業設計である。授業スタート当初はグループ課題は1度であったが、これを2度に増加することにより、はっきりと効果が増加することが確認できた。本論文では、平成19年度後期から平成21年度前期までの授業における協調学習の効果を高める取り組みとその効果について報告する。
著者
児玉 耕太 竹本 寛秋
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
no.10, pp.16-32, 2011-12

This article shows that communication in the free zone of the Science Cafe is improved if visitors are able to experience the actual research object, an abstract entity referred to as knowledge. This Science Cafe was designed to promote the use of "slime mold" in a petri dish as a communication tool. By using a survey analysis, we showed that there was a correlation between the visitors' behavior toward the petri dish and satisfaction from the cafe. Further, by using statistical methods including text mining, we analyzed the correlation among visitors' prior knowledge, the changes they experienced, and so on. Through their steps, we could demonstrate the novel method to minutely design and evaluate Science Cafe. Accordingly, it was clear that real experience is very effective in scientific communication, and we suggest an original methodology covering scientific communication.