著者
熊澤 光正
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.343-350, 2006-10-15
参考文献数
18
被引用文献数
3

近年,トヨタ生産方式で開発された多工程持ちの導入に伴い,歩行を伴う立位作業の導入が進んでいる.本研究は,歩行を伴う立位の縫製加工業に新規に従事した高卒女性従業員について,16週間にわたり「自覚症状しらべ」を用い経時的調査を行ったものである.同時に,経験者,他の作業姿勢との比較を行った.この結果,今回の分析対象者は自覚疲労の訴えは第1週が高くしだいに減少し,ゴールデンウイークで再度増加するものの,自覚疲労の側面からは,速やかな作業への適応がみられた.また,他の作業姿勢との比較では,自覚疲労の側面からは,立位より低く椅子座位とは同程度であった.