- 著者
-
片山 麻美子
- 出版者
- 大阪経済大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2006
グレイが1750年代に執筆した論文「カンブリア」における、(1) ウェールズの詩法の研究(2) ドルイドとバルドに関する好古的知識について考察した。特に近年の民族学や考古学の研究成果を取り入れ、18世紀のケルト民族起源論と国民意識に関する言説に焦点をあて、グレイがウェールズにおける古詩復活とバルドの伝統復活のなかで果たした役割を明らかにした。成果として、当時の好古研究の進展状況とケルト再発見の議論を検討し、グレイやメイソンの古詩研究と好古家の相互にわたる影響関係を跡付けて発表した。