著者
佐山 敬洋 牛山 朋來
出版者
独立行政法人土木研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、世界各地で発生する大規模洪水を対象に、洪水の現象を明らかにして、予測精度を向上させることを目的とした。本研究の結果、(1)地下水や蒸発散の影響も考慮して降雨流出から洪水氾濫までを一体的に予測するRRIモデルの開発が進んだ。(2) またRRIモデルで再現する河川流出や洪水氾濫の時空間起源を分析する手法の開発が進み、降雨の時空間起源や流出経路の観点から流出や氾濫水の成分を推定できるようになった。(3)さらに、2011年タイ洪水を中心に、降雨の変動が流出や氾濫に及ぼしている影響や、氾濫原に降った雨が流域全体の氾濫に及ぼしている影響などが明らかになった。