著者
江澤 真 猪狩 敦史 田畑 幸子
出版者
玉川大学
雑誌
玉川大学農学部研究報告 (ISSN:0082156X)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.61-68, 2000

市販ナチュラルチーズのモザレラ(MC),チェダー(CC),エメンタール(EC)およびグリエール(GE),ならびにプロセスチーズ(PC)の化学組成および窒素分布について観察した.MCの12%TCA可溶性窒素含量は最も低く,ついでPC,CC,EC,GC順に高かった.パラカゼインのカルシウム/無機リンモル比は,ナチュラルチーズの中でMCが最も低かった.尿素-アクリルアミドゲル電気泳動図におけるCC,ECおよびGCのαS1-バンド強度は,αS1-Iバンドの出現とともに著しく低下した.各チーズの加熱時の糸引き性は,MC>GC>EC>CCの順に高かったが,PCは糸引きを示さなかった.