著者
玉置 善紀
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.561-565, 2022 (Released:2022-10-10)
参考文献数
8

浜松ホトニクスでは,レーザ核融合反応の連続的な発生に資するレーザおよび周辺技術の開発,更にそれらの技術を産業用途に展開していく応用開発を行っている。近年,kW級にもなる半導体レーザ(LD)の高出力化に代表されるように周辺技術の発展は目覚ましく,従来の単発動作のフラッシュランプ励起レーザにも及ぶ1 kJ級のレーザ出力の繰り返し動作のLD励起固体レーザの実現見通しが得られるに至っている。このレーザ技術を活用することで,単発照射での核融合研究では困難であった大量のデータ取得からの統計的手法によるレーザ核融合研究が可能となる。本報告では,LD励起として世界最高出力となるセラミクスレーザの開発や応用開発についても報告する。