著者
王孫 涵之
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

本研究は唐代中国の孔穎達が編纂した『五経』の注釈書である『五経正義』を取り上げ、それが平安時代以来の明経博士を世襲する日本の清原家においてどのように受容されたかを考察することにより、東アジアにおける儒学教育の一側面を究明する。具体的には、清原家の各経が用いた『五経正義』の版本を考証し、その『五経正義』に対する読解法を究明する。清原家の『五経』抄物と『五経正義』を対比させることにより、経書講義の形式から両者の異同を分析する。清原家の『五経』講義と『四書』講義との関係を総合的に考察する。その上で、東アジア儒学教育における『五経正義』の意義と価値を探り、経書講義と学問潮流との関係を検討する。