著者
桑原 克義 福島 成彦 田中 凉一 宮田 秀明 樫本 隆
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.354-361_1, 1986
被引用文献数
2

ムラサキイガイに残留する低極性有機蛍光物質濃度の数値化の試みとして, 蛍光分析と蛍光検出器付きHPLC分析を行った. 蛍光分析では, 大阪港, 京都舞鶴, 北海道各海域でよく類似したスペクトル (Ex λmax=ca.310; Em λmax=ca.350nm) を与えた. HPLC分析では, 共通する残留性のピークとその他のピークに別れた. 試料間で, 蛍光分析で約10倍, HPLC分析で約100倍以上の差が得られ, 本方法が上記化合物による海産食品汚染監視の一指標になるものと考えられた.