著者
長柄 美保子 田中 千代
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.165-172, 2019 (Released:2019-07-31)
参考文献数
19

新生児期に先天性心疾患と確定診断された子どもの父親の体験を明らかにすることを目的に、父親7名に半構成的面接を行い質的記述的に分析した。その結果、二つの視点が見出され、父親としての思いや姿勢には<子どもが心臓病と知った時のショックと受け入れがたい気持ち><父親としての責任感と男性であることの無力感><自分の気持ちを抑えたり病気のことは考えないようにしながら自分ひとりで取り組む>などの10カテゴリーが抽出され、家族の中での支え合いには<子どもの様子を伝えたりそばにいることで妻を支える><夫婦で支え合って子どもを育てる>などの3カテゴリーが抽出された。言葉や表情に表れにくいが、父親の心情を理解し感情表出の場を提供することの重要性が示唆され、また、家族の中での支え合いが父親の支えにもなっており、夫婦が支え合えるよう支援することも必要である。
著者
丸 光惠 田中 千代 倉山 英昭 藤澤 洋子
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.49-57, 1998-03
被引用文献数
2

慢性腎疾患をもつ青年期患児37名を対象に,喫煙飲酒の実態とそれに関連する要因を明らかにする目的で,質問紙と面接による調査を行った.質問容は1)人口統計学的データ,2)自覚的健康度,3)学校・社会生活,4)現在行っている治療・処方の内容,5)療養行動,6)病気や治療に関する気持ち,7)両親,きょうだい,友人の喫煙行動,および8)飲酒・喫煙行動,であった.過去一ヶ月間で20本以上喫煙した者は4名で,喫煙は習慣化していた.過去1ヶ月に飲酒したと答えた者は19名(男11名,女8名),過去1週間では12名(男7名,女5名)であった.週飲酒者は一週間に外食する頻度と有意に多かった.病気に関連した気持ちでは,「食事のきまりを守ることはむずかしい」.「人から外見で判断されている」と「血尿やタンパク尿がいつもより多くでるのではないかと気になる」でCramer's Vが0.3以上を示した.喫煙する友人がいる場合では,カイ二乗検定で有意に週・月飲酒経験が多かった.喫煙・飲酒ともに病識,健康観,療養行動,友人関係,親の関わり,との関連が示唆された.
著者
田中薫 田中千代共著
出版者
保育社
巻号頁・発行日
1965