著者
三澤 寿美 小松 良子 片桐 千鶴 大江 誠子 藤澤 洋子
出版者
山形県立保健医療大学
雑誌
山形保健医療研究 (ISSN:1343876X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.23-31, 2004-03-01
被引用文献数
2

わが国の初産婦がRubinの示す母親役割獲得過程における5つの操作に関する母親役割行動を行っているのかどうか、および5つの操作に関する母親役割行動が妊婦週数と、子どもを持つ母親が近所にいるかどうかと模倣およびロールプレイに関する行動とに関係があるのかを明らかにすることを目的に、自己記入式質問紙を用いて255人の初産婦に調査を行った。調査対象の平均年齢は28.2歳であった。得られた結果から以下のことが明らかになった。1)わが国の初産婦は、模倣・ロールプレイ・空想や想像・取り込みー投影ー拒絶・悲嘆作業に関する母親役割行動を行っていた。2)妊娠週数と「出産の準備」、「赤ちゃん用品の準備」、「胎児の性別の想像」、「子どもの成長の想像」には関係があった。3)子どもを持つ母親が近所にいるかどうかと「小さい子どものいる友人と会いたい」、「小さい子どもを抱っこする」、「おなかの子どもに話しかける」には関係があった。
著者
丸 光惠 田中 千代 倉山 英昭 藤澤 洋子
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.49-57, 1998-03
被引用文献数
2

慢性腎疾患をもつ青年期患児37名を対象に,喫煙飲酒の実態とそれに関連する要因を明らかにする目的で,質問紙と面接による調査を行った.質問容は1)人口統計学的データ,2)自覚的健康度,3)学校・社会生活,4)現在行っている治療・処方の内容,5)療養行動,6)病気や治療に関する気持ち,7)両親,きょうだい,友人の喫煙行動,および8)飲酒・喫煙行動,であった.過去一ヶ月間で20本以上喫煙した者は4名で,喫煙は習慣化していた.過去1ヶ月に飲酒したと答えた者は19名(男11名,女8名),過去1週間では12名(男7名,女5名)であった.週飲酒者は一週間に外食する頻度と有意に多かった.病気に関連した気持ちでは,「食事のきまりを守ることはむずかしい」.「人から外見で判断されている」と「血尿やタンパク尿がいつもより多くでるのではないかと気になる」でCramer's Vが0.3以上を示した.喫煙する友人がいる場合では,カイ二乗検定で有意に週・月飲酒経験が多かった.喫煙・飲酒ともに病識,健康観,療養行動,友人関係,親の関わり,との関連が示唆された.
著者
野口 茜 森山 明穂 峰尾 茂 藤澤 洋子 杉山 まりか 坂口 英
出版者
日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiy◆U014D◆ shokury◆U014D◆ gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.27-33, 2011-02-10
被引用文献数
2

近年, 肥満予防に対するポリフェノールの有用性がよく論じられている。ボイセンベリーにはアントシアニンやエラグ酸などのポリフェノールが多く含まれているが, 抗肥満作用に関する報告はない。そこで, 5%ボイセンベリー果汁 (BJ) を添加した普通食並びに高脂肪食をWistar系雄性ラット (6週齢) に12週間摂取させ, BJが肥満を予防する作用をもつか試験した。その結果, BJ添加は, 体重増加量, 体脂肪蓄積, 肝臓脂質中の中性脂肪量および総コレステロール量を, 有意に低下させた。また, 各飼料摂取後の血漿中中性脂肪濃度を測定した結果, BJ添加が食後3時間での血漿中中性脂肪濃度上昇を, 有意に抑制した。以上の結果から, ボイセンベリー果汁の摂取は, 高脂肪食摂取による肥満を予防する可能性が示唆され, さらにはメタボリックシンドロームの改善にも有用であると考えられた。
著者
野口 茜 森山 明穂 峰尾 茂 藤澤 洋子 杉山 まりか 坂口 英
出版者
日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiy◆U014D◆ shokury◆U014D◆ gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.27-33, 2011-02-10
参考文献数
39
被引用文献数
2

近年, 肥満予防に対するポリフェノールの有用性がよく論じられている。ボイセンベリーにはアントシアニンやエラグ酸などのポリフェノールが多く含まれているが, 抗肥満作用に関する報告はない。そこで, 5%ボイセンベリー果汁 (BJ) を添加した普通食並びに高脂肪食をWistar系雄性ラット (6週齢) に12週間摂取させ, BJが肥満を予防する作用をもつか試験した。その結果, BJ添加は, 体重増加量, 体脂肪蓄積, 肝臓脂質中の中性脂肪量および総コレステロール量を, 有意に低下させた。また, 各飼料摂取後の血漿中中性脂肪濃度を測定した結果, BJ添加が食後3時間での血漿中中性脂肪濃度上昇を, 有意に抑制した。以上の結果から, ボイセンベリー果汁の摂取は, 高脂肪食摂取による肥満を予防する可能性が示唆され, さらにはメタボリックシンドロームの改善にも有用であると考えられた。