著者
田井 郁久雄
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.286-300, 2008-01-01

公立図書館における「選書ツアー」についての論争は数年に渡って続き,現在もなお論議の対象となっている。しかし,肝心の詳しい実態は報告されず,図書館現場にどのような影響があったのか,どう役立ったのかという,実証的な分析や報告はなされていないし,実施自体も広がっていない。本稿では実態を置き去りにして論議ばかりが過熱してきた「選書ツアー」をもう一度実務として実証的に検証することにより,実際の選書について,そして「選書論議」のあり方について考えてみる。
著者
田井 郁久雄
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.56-75, 2001-07-01

岡山市の中心地域に位置する地区図書館である岡山市立幸町図書館では,2000年4月から,火曜日〜金曜日の開館時間を2時間延長した。本稿では,1999年度と2000年度の利用統計を比較して,開館時間延長のサービス効果を検証した。開館時間は長ければよいというものではない。延長に見合うだけの一定の効果がなければ成功したとはいえない。幸町図書館の場合はどうだったか,期待したほどの効果がなかったとすれば何が問題なのか,サービスの向上のための方策として開館時間の延長の優先度をどう考えるべきか等の問題について考察した。
著者
田井郁久雄著
出版者
大学教育出版
巻号頁・発行日
2008
著者
田井 郁久雄
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.260-271, 2003-03-01 (Released:2017-05-24)

公立図書館がべストセラーの複本を大量に購入して貸し出すことは,作家や出版社の利益の損失につながるという主張がなされている。図書館の発展と作家や出版社の利益は相反しない。図書館がべストセラーへの要求に応えることは,すべての資料への要求に答えることの一部分であり,「貸出」によって幅広い分野の資料の利用が活発化し,そのことが図書館の発展とともに,出版文化の安定と発展の基盤をつくる。本稿では図書館への誤解と憶測の内容を検証し,貸出による図書館の発展は出版界にとっても利益になることを,図書館現場の実情や統計数値の分析をもとに考察する。
著者
田井 郁久雄
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.56-75, 2001-07-01 (Released:2017-05-24)

岡山市の中心地域に位置する地区図書館である岡山市立幸町図書館では,2000年4月から,火曜日〜金曜日の開館時間を2時間延長した。本稿では,1999年度と2000年度の利用統計を比較して,開館時間延長のサービス効果を検証した。開館時間は長ければよいというものではない。延長に見合うだけの一定の効果がなければ成功したとはいえない。幸町図書館の場合はどうだったか,期待したほどの効果がなかったとすれば何が問題なのか,サービスの向上のための方策として開館時間の延長の優先度をどう考えるべきか等の問題について考察した。