著者
田口 英郎 藤井 克彦
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.59-70, 1973-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
10

比例式操作部 (ハンドル輪) を用いて人間に目標値追跡作業をおこなわせると, その過程には送りハンドルおよび急ハンドルとみなせる操作モードがあらわれる. 本稿では, 急ハンドル操作, 換言すればハンドルの回転方向をバンバン的に反転操作しながら習熟する過程に着目し, 解析をおこなった. すなわち制御対象の出力とその微分値からなる位相平面を人間がハンドル切換を行なうのに必要な特徴平面と考えた. つぎにこの平面上での予測軌道が反復試行によって変化することによりバンバン・モードの学習過程を明らかにした. この解析結果をもとにしてバンバン形式モデルを提案し, 実測データとの比較検討を行なった.