著者
田島 康弘
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編 (ISSN:03896684)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.1-15, 2005-03-25
被引用文献数
1

日本で初めてワーキングホリデー制度を導入した宮崎県西米良村や,その後この制度を導入した九州中央山地の熊本県多良木町で,この制度の導入経過や問題点,地域振興との関わり等について検討した。その結果,1)ワーキングホリデーは,旅行者にとっては本当の観光に近いものであること,2)農家等の受入者の状況こそが,この制度の中心的なポイントであること,3)地域振興につなげるためには,就業機会=仕事の創出との関連が意識的に追究されるべきであること,などのことがわかった。
著者
田島 康弘
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編 (ISSN:03896684)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.49-61, 2004-02-23

本研究は, 石垣島の郷友会について, 奄美の郷友会を念頭に置きつつ, その実態や特色を検討したものである。石垣島の郷友会という場合, 2つの意味が考えられる。その1つは, 石垣島の人が石垣島の外でつくる郷友会であり, もう1つは, 石垣島に存在する外から来た人びとによってつくられた郷友会である。本研究はこのうち, 主として後者を中心としたものである。郷友会の形成は人口移動が前提になっている。そこで, 石垣島に入って来た人の動き, および石垣島から出ていった人の動きについて把握した。その際, 石垣島からの出郷者がつくる郷友会についても, 若干の検討を行った。石垣在郷友会では周辺八重山離島民により形成された郷友会を中心に扱ったが, その結果, これらの郷友会では, とくに奄美の郷友会と比べると, 母村とのつながりがきわめて強いこと, 多くの会で「親睦大運動会」が会の中心的な活動として位置付けられ, しかも, これが非常に活発であること, などの特色があることがわかった。