著者
鈴木 克己 長谷川 典央 鈴木 武雄 榎本 陽一 田巻 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SCE, 超伝導エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.274, pp.67-74, 2000-08-22
被引用文献数
3

携帯電話で代表される移動体通信は来年から次世代IMT-2000へと発展している。移動体通信基地局に使用されるフロントエンドの性能向上の中で冷却技術を取り込んだ高温超電導フィルタの利用も、この急激変革を遂げている市場で出番が期待されている。従来材料に比べ、低損失かつ急峻な周波数特性を高温超電導フィルタで実現できるからである。チェビシェフ型と比較し、段数が少なくても急峻なバンドパス特性を実現できる楕円関数型にて高温超電導フィルタを設計製作し、その特性を評価したのでここに報告する。中心周波数は10.5GHz、段数は6段であり、非対称のヘアピン形状であることが特徴である。その結果、対称ヘアピン形状と比較し設計の自由度が増大した。