著者
竹下 大樹 太田 真 田村 真智子 藤本 忠博 村岡 一信 千葉 則茂
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.159-167, 2004 (Released:2008-07-30)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

本論文では,粒子ベースによる爆発火炎のビジュアルシミュレーション法を提案する.本手法は,粒子による離散的なラグランジュ記述による流体モデルに基づく数値シミュレーション法と,その粒子群の運動データからCG映像を生成するためのレンダリング法からなる.本流体モデルでは,炎粒子と空気粒子を用い,ナビエ・ストークス方程式における外力として温度差による浮力を,また粘性力と圧力は粒子を用いて離散化したモデルにより近似している.さらに,粒子間の熱伝導及び,熱ふく射を考慮している.本手法によれば,爆発火炎の湧き出しを伴う上昇や,上昇気流後方に起こる気流の巻き込み現象などが表現可能である.レンダリングには,Z‐バッファベースのボリュームレンダリングを適用している.