著者
久保 星 福岡 太一 太田 真人 遊磨 正秀
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.20-031, (Released:2021-12-30)
参考文献数
28

Food habits of young-of-the-year (YOY) smallmouth bass (Micropterus dolomieu) were surveyed from late June to early August, 2019 in the lower Kizu River, Kyoto Prefecture, Japan, prey importance being evaluated using the Index of Relative Importance (IRI). Stomach content analyses of 83 individuals revealed that unidentified fishes (%IRI: 36.6 %) and mayflies (Baetis spp.) (%IRI: 34.6 %) were important prey items, with YOY smallmouth bass as small as 10–20 mm in standard length preying on fishes. The onset of piscivory at an early life stage, likely resulting in higher predator growth rates and lower winter mortality, may have aided the establishment of M. dolomieu in the Kizu River.
著者
田中 保平 藤原 慈明 渡邊 伸貴 山黒 友丘 富永 経一郎 新庄 貴文 太田 真 伊澤 祥光 米川 力 間藤 卓
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.58-61, 2020-02-29 (Released:2020-02-29)
参考文献数
7

75歳,男性。ハチ酒造りを趣味とし,これまで多数回のハチ刺傷歴があるが症状を呈したことはなかった。某日スズメバチに両肩を2カ所刺傷された後,意識消失した。血圧低下・頻呼吸・全身の膨疹を認め,アナフィラキシーショックとしてアドレナリンを筋注され当院に搬送となった。病着したとき,呼吸・循環動態は安定していたため,経過観察を目的に入院し翌日に退院した。ハチ刺傷によりアナフィラキシーショックをきたすことはよく知られ,通常は2度目以降の刺傷により発症率が増加すると思われる。一方で複数回の刺傷において無症状であればその危険性は低下していると考えられやすい。しかし本症例は多数回の刺傷歴があるものの無症状で経過し,今回に限りアナフィラキシーを発症した。残念ながらその機序を説明する所見を得ることはできなかったが,このような症例が存在することの重要性に鑑みここに報告する。
著者
泉 千尋 藤森 一真 金森 貴洋 桑原 洋平 西谷 彰紘 鈴木 学 菅原 誠一 太田 真之 佐藤 宏行 林 健太郎
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.173-182, 2021-12-23 (Released:2021-12-24)
参考文献数
11

心房性頻脈性不整脈(AT/AF)のburdenを減少させる機能として,第2世代心房抗頻拍ペーシング(A-ATP)の有用性が報告されているが,導入後に治療が有効となる症例の特徴は明らかでない.そこでわれわれは,A-ATP(Reactive ATP, メドトロニック社製)作動症例22名の患者背景,心内心電図,12誘導心電図,エコー所見,BNPから治療が有効となる因子を検討した.AT/AF burdenの50%以上減少をA-ATP有効と定義し, AT/AF burden<5%の症例とAT/AFのエピソードが1件のみの症例は治療有効性の判断が困難なため,10名を除外した.有効群(5名)は無効群(7名)と比較して,心内AT/AF average tachycardia cycle length(AvCL)>300ms(28.6% vs 5.2%,p<0.05)および規則的なAT/AF(71.9% vs 48.5%,p<0.05)が多く,AT/AFに対するカテーテルアブレーション(CA)またはMaze手術既往が多かった(80% vs 14%,p<0.02).また,12誘導心電図において有効群はf波のCLが無効群より延長していた(220.5ms vs 141.4ms,p<0.05).A-ATPは延長したAT/AF AvCL,または規則的なAT/AF症例で有効であり,CAやMaze手術の既往,12誘導心電図のf波CL延長が植込み前に観察可能な有効性の予測因子として有用な可能性がある.
著者
皆川 泰代 山本 淳一 青木 義満 檀 一平太 太田 真理子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2019-06-26

本研究は自閉スペクトラム症(ASD)を主とする発達障害のリスクを持つ乳児と定型発達児を対象として,新生児期,月齢3ヶ月時期から3,4歳までの脳機能,知覚・認知機能,運動機能を縦断的に計測するコホート研究である。特に言語コミュニケーションに障害を持つASDリスク児と定型児の発達過程を比較することで,言語やコミュニケーション能力の獲得における脳,認知,運動の機能発達の関係性,発達障害を予測する生理学的,行動学的因子の2点を解明する。これまでの研究で非定型発達の脳機能結合特性等を明らかにする等,成果をあげたが,本研究は,貴重な本リスク児コホートを継続追加し,より詳細な検討を行うための研究である。
著者
太田 真紀 長澤 泰子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.255-265, 2005

本研究の目的は、吃音のある学齢児童の自尊感情の関連要因を明らかにすることである。対象者は小学校3〜6年の吃音児およびその養育者124組であった。対象児に4因子からなる自尊感情尺度を実施し、学業成績、運動能力、友人関係、親が吃音を話題にする経験の4要因について分析を行った。その結果、以下の2点を明らかにした。(1)学業成績が高い/ふつう、あるいは運動能力が高い吃音児は、それらが低い吃音児より4因子得点のうち自信因子得点が有意に高かった。(2)親が吃音を話題にしていない吃音児群の5、6年生は、3、4年生より4因子得点のうち自己受容得点が有意に低かった。しかし、親が吃音を話題にしている吃音児群の3、4年生と5、6年生の間に、自己受容因子得点の有意な差はみられなかった。さらに、養育者8名へのインタビューにより、親が話題にする吃音の話は、吃音を否定的に捉えさせないように吃音児を支える内容であったことを明らかにした。
著者
大川 豊 矢後 清和 太田 真 山田 義則 高野 宰 関田 欣治
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1217-1222, 2004 (Released:2011-06-27)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

This paper describes the technical feasibility study and the economical evaluation of the floating wind power system. The box-girder type floating structure installed three wind turbines is proposed as a concept. The 5MW class propeller type turbines are adopted. The box girder with simple structures is favorable in the cost performance. Moreover, the wave induced motion and the righting moment can be optimized easily. The estimations of the static inclination and the wave induced motion were carried out in technical study. The relations between wind loads and motions or inclinations were investigated by the wind tunnel test. On the numerical analysis of motions, the fluid dynamic forces were calculated using the potential theory with zero draft assumption in the estimation of motion. The floating structure model was consisted by beam elements of FEM. The calculation result showed that the motion and the inclination in an operation condition are less than 5 degrees. According to the economic estimation, it was presumed that the proposed concept can be attained to the equally cost of water-power generation and others.
著者
太田 聡 太田 真理 Satoshi OHTA Shinri OHTA
出版者
国立国語研究所
雑誌
国立国語研究所論集 (ISSN:2186134X)
巻号頁・発行日
no.10, pp.179-191, 2016-01

連濁はもっとも広く知られた日本語の音韻現象の1つである。先行研究では,日本語の複合語は連濁の生起率の違いに基づいて,いくつかのグループに分類されることが提案されている。しかしながら先行研究では,連濁生起率の分類基準が恣意的であった点,またグループの数をあらかじめ仮定していた点に問題があった。そこで本研究では,混合正規分布モデルに基づくクラスター分析と連濁データベース(Irwin and Miyashita 2015)を用いて,日本語複合語を分類する際の最適な分類基準とクラスター数を検討した。複合名詞と複合動詞のどちらも,2つのクラスターを仮定したモデルが最適であり,クラスター同士の分類基準は,複合名詞では連濁生起率が90%,複合動詞では40%であった。これらの結果は先行研究のクラスター数や分類基準とは異なるものであった。我々の結果は,モデルに基づくクラスター分析が言語データに対する最適な分類を行う上で非常に有効であることを示すものである。Rendaku is one of the most well-known phonological phenomena in Japanese, which voices the initial obstruent of the second element of a compound. Previous studies have proposed that Japanese compound words can be classified on the basis of the frequency of rendaku (rendaku rate). However, since these studies used arbitrary criteria to determine clusters, such as 33% and 66%, as well as arbitrary numbers of clusters, it is crucial to examine the plausibility of such criteria. In this study, we examined the optimal boundary criteria as well as the optimal number of clusters using a clustering analysis based on Gaussian mixture modeling and the Rendaku Database (Irwin and Miyashita 2015). The cluster analyses clarified that the two-cluster model was optimal for classifying both compound nouns and compound verbs. The boundary values of the rendaku rate for these clusters were approximately 90% and 40% for the compound nouns and compound verbs, respectively. These results were inconsistent with the findings of previous studies. Our findings demonstrate that model-based clustering analysis is an effective method of determining optimal classification of linguistic data.
著者
長澤 泰子 太田 真紀
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
日本橋学館大学紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.3-13, 2006-03-30 (Released:2018-02-07)

障害児・者は,障害そのものへの支援と心理面の支援を必要としている。吃音を持つ子ども達も例外ではなく,一般に,公立小学校の通級指導教室,通称ことばの教室において言語と心理の両面からの支援を受けている。しかし,言語の通級指導教室が殆どない中学校へ入学した時点で,この特別の支援は中断してしまう。我々は三論文を通して,ことばの教室における教師と子どもの相互交渉を分析し,よりよい関係を確立するための教師の留意点を報告した。障害の有無にかかわらず,思春期は自己をみつけ悩みながら,自己概念や自尊感情を築き上げる時期である。たとえ,小学校でよい関係を培ったとしても,中学校において吃音を持つ人としての支援がなければ,吃音のある中学生は一人で吃音について悩み,ネガティブな自己概念を作り上げる危険性を抱えている。本研究は,思春期の吃音児の実態や支援に対する要望を把握することを目的とし,2つの調査を実施し,その結果を報告するものである。調査1は,通級指導教室を持つ公立小学校657校に対して行われた。そのうち,小学校の通級指導教室の指導を終了し,自己概念尺度および吃音指導,直面している問題,相談する相手などに関する質問紙に回答することに同意した吃音のある中学生12名と彼らを指導した小学校通級指導教室の教師が本研究の対象である。生徒はみな卒業時に,「指導を受けなくても,もう大丈夫」と言っていた。生徒が記入した調査結果に対して,教師のコメントや分析を求めた。結果は以下の通りである。1) 対象者は全て小学校時代に「もう大丈夫」と言った生徒たちであったが,約半数の生徒は再び吃音を気にして,中学校でも支援を受けたいと思っていた。2) 対象児の中には,吃音に対し十分な指導を受けられなかったと不満を感じている者がいた。調査2は,調査1の参加者である一名の生徒を対象に,小学校4年生からの約3年間の追跡調査である。結果次の通りである。1) 彼の自己評価に影響を及ぼしていた要因は,学級の雰囲気,学校における経験,教師や親からの支援であった。2) 彼の中学校の全生徒は同じ小学校出身であったため,彼は良好な友人関係の中で中学生活をおくっていた。しかし,中学校にことばの教室があるならば,そこで支援を受けたいと感じていた。
著者
遊磨 正秀 小野田 幸生 太田 真人
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.142-149, 2021-05-20 (Released:2021-05-28)
参考文献数
21
被引用文献数
3 1

琵琶湖流入河川においては瀬切れが頻発している.その一つである安曇川の下流部に伏流時水位をも計測できる低水位対応型水位計を設置し,2005-2008年に記録した河川水位から瀬切れの発生状況を把握した.安曇川下流部においては5月から12月まで様々な時期に瀬切れが生じていた.瀬切れ時の河川水位と降水量,農業用水取水,琵琶湖水位との関係を検討した結果,農業用水の取水や琵琶湖の低水位が関与していることが示唆された.琵琶湖と流入河川を回遊する魚類等の保全のためにも,低水位環境をモニタリングができる水位計ならびに流量監視カメラの設置が必要であることに加え,農繁期・農閑期および治水期・非治水期の各季節における河川・琵琶湖における水管理の再検討が必要である.
著者
太田 真由美
出版者
弘前学院大学
雑誌
弘前学院大学看護紀要 (ISSN:18808867)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.99-103, 2006-03-31

「森のイスキア」を主催し,スピリチュアルケアを実践している佐藤初女さんの活動は悩みを抱える人の話を聴き,手作りの料理を共に食べるだけである。にもかかわらず,癒される。彼女の心がけていることは,あるがままのその人を受け入れ,話を聴き,共感すること。もうひとつは,心を込めて料理を作り,食べてもらうことである。スピリチュアルケアにおいては,日常的な行為に対するケア提供者の態度や取り組む意識が基本とされる。エイミー・ミンデルは,ケア提供者は,あらかじめ持つべき感情を押し付けるのではなく,理想的態度を持つ人間に湧き上がる,そのときどきの思いや感情を相手に役立つように自覚的に行動に移していくことが重要と訴える。特別なことをしていなくても,イスキアで癒されるのは,佐藤さんの気遣いや優しさといった資質を,態度や行動に自覚的に用いているからだ。
著者
太田 真祈
出版者
武庫川女子大学短期大学部
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

藍の生葉染めでは、条件によっては青く染色できない場合がある。藍の色素であるインジゴの生成過程で、その構造異性体である赤色色素のインジルビンが生成することも一因であるが、どのような条件でインジルビンが生成するのか、詳しく検討されていない。またこの赤色のインジルビンを積極的に染色に利用すれば、インジゴの青と混ざって、赤紫色の染色物を生葉染めで得ることが可能であると考えられる。インジルビンは、藍の葉に含まれるインジゴの前駆体であるインジカンの加水分解物であるインドキシルと、その酸化生成物であるイサチンとの反応で生成することがわかっている。インジカンは試薬として入手可能であるが、高価である上、酵素でしか加水分解できないので、インジカンの代わりに安価な試薬である酢酸インドキシルを用いて、どのような加水分解条件でインジルビンが多く生成するかを調べたところ、pHや温度等に依存することがわかった。また、酢酸インドキシルからアルカリ加水分解でインドキシルを生成させ、pHを中性付近に下げ絹布を染色したところ、長時間放置しておいたものが赤紫色に染色された。酢酸インドキシルのメタノール溶液を絹にしみこませて長時間放置することによっても赤紫色に染色されることがわかり、加水分解されずに残っていた酢酸インドキシルが絹布内でインジルビンに変化することがわかった。さらに、生葉染めを様々な条件で検討したところ、インドキシルが酸化される時にアルカリ性になる条件、また水への溶解性の小さいイサチンを可溶化できるような条件で赤紫色に染色することができた。
著者
澁谷 孝希 尾﨑 麟太郎 井浦 瑞葵 太田 真衣佳
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-05-11

長野県松本市女鳥羽川周辺の地質調査により堆積岩のたまねぎ状風化を発見した。水平に堆積した砂や泥の層が風化の過程でたまねぎ状になっていくことを不思議に思い研究を始めた。現地調査・掘削、モデル実験、Feイオン量の測定実験を行った結果に基づいて、以下のように物理的風化と化学的風化の相互作用によって形成されると考察した。1.地層に水平方向と鉛直方向の節理が生じ、そこから水が入って最外殻ができる。2.外側から内側に向かって皮の層ができる。3.2の時に、Feイオンが岩石内の鉱物から水に溶けて溶脱し皮の部分に集まる。外側の(古い)皮は、水が多く流れたためにFeイオンも皮の外へ流出する。
著者
竹下 大樹 太田 真 田村 真智子 藤本 忠博 村岡 一信 千葉 則茂
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.159-167, 2004 (Released:2008-07-30)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

本論文では,粒子ベースによる爆発火炎のビジュアルシミュレーション法を提案する.本手法は,粒子による離散的なラグランジュ記述による流体モデルに基づく数値シミュレーション法と,その粒子群の運動データからCG映像を生成するためのレンダリング法からなる.本流体モデルでは,炎粒子と空気粒子を用い,ナビエ・ストークス方程式における外力として温度差による浮力を,また粘性力と圧力は粒子を用いて離散化したモデルにより近似している.さらに,粒子間の熱伝導及び,熱ふく射を考慮している.本手法によれば,爆発火炎の湧き出しを伴う上昇や,上昇気流後方に起こる気流の巻き込み現象などが表現可能である.レンダリングには,Z‐バッファベースのボリュームレンダリングを適用している.
著者
田中 保平 伊澤 祥光 渡邊 伸貴 山黒 友丘 富永 経一郎 新庄 貴文 太田 真 米川 力 間藤 卓 青木 裕一 笹沼 英紀
出版者
日本救急医学会関東地方会
雑誌
日本救急医学会関東地方会雑誌 (ISSN:0287301X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.314-317, 2020-03-31 (Released:2020-03-31)
参考文献数
12

症例は40歳代男性。仕事中に弾き飛ばされた3kgのアルミ塊が胸腹部に当たり受傷した。造影CTで肝内側区域に著明な血管外漏出像を伴う日本外傷学会分類IIIbの肝損傷を認めた。経カテーテル動脈塞栓術で肝動脈の一部を塞栓して止血が得られたため, 非手術治療 (以下NOM) を選択した。しかし入院6日目に胆汁性腹膜炎を併発し, 開腹ドレナージとENBD留置を行い, いったん全身状態は改善した。その後, 腹痛と発熱が再燃し, CTで肝壊死と肝膿瘍を認めたため経皮的ドレナージを施行したが, ドレナージ後も胆汁漏は持続したため肝左葉切除術を施行し, 最終的に良好な経過を得た。 肝損傷に対するNOMの成功率は高いが, NOM中に合併症のため手術が必要になる症例も存在する。特に重症度が高い損傷は合併症の頻度が高く, 手術が必要となる可能性も高いため, 厳重な経過観察と機を逃さぬ対応が必要なことを改めて認識した。
著者
竹田 伸也 太田 真貴 松尾 理沙 大塚 美菜子
出版者
公益財団法人 パブリックヘルスリサーチセンター
雑誌
ストレス科学研究 (ISSN:13419986)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.44-51, 2015 (Released:2016-01-15)
参考文献数
23
被引用文献数
1

The present study investigated the effects of a stress management program by the cognitive therapy for human service provider. The program consisted of the lecture and exercise which divided the cognitive therapy into six steps, and was carried out for 3 hours. After the program, statistically significant differences were found between pre and post program on the scores of STAI-S score, “understanding of the cognitive model” score, “self-efficacy in the awareness of their own feelings” score, “self-efficacy in the awareness of their negative thought ” score, “self-efficacy of looking back upon a thought, when it falls into an unpleasant feeling” score, and “self-efficacy over creation of positive thought” score. These suggest that this program improved stress responses, and human service provider might perform the cognitive therapy by themselves.