著者
町 博光
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

急激に変容する奄美諸島方言で、いくつかの伝統的な行事に参加した。2時間ほどの行事をビデオに収録することができた。これを文字化して、実際にどのような場面でいわゆる標準語が使用され、どのような場面で方言が使用されているかを観察することができる。開会のあいさつや来賓のあいさつ、また司会進行といった場面では、ほとんどがいわゆる標準語である。それに対して、個人的な呼びかけや話は方言が使われている。奄美諸島における方言の機能を浮き彫りにすることができた。
著者
町 博光
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

消滅の危機に直面している奄美諸島方言の方言敬語法の調査をおこない、統一的な記録法で保存活用するのが本研究の目的であった。奄美諸島10地点で調査をおこなうことができた。奄美諸島の敬語法のおおよそが把握できた。奄美大島本島での北部の方言敬語法の簡素化、南部での古態性などが指摘できた。徳之島方言が奄美方言での南北の特徴を持っていること、与論・沖永良部方言が沖縄方言的であることなどが明かにできた。