- 著者
-
土岐 真朗
板垣 英二
倉田 勇
内田 康仁
田部井 弘一
畑 英行
蓮江 智彦
山口 康晴
石田 均
高橋 信一
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.102, no.1, pp.143-146, 2013 (Released:2014-01-10)
- 参考文献数
- 5
- 被引用文献数
-
4
5
症例は65歳,女性.腺腫様甲状腺腫にて甲状腺亜全摘出術後から,チラージンS®錠の内服を継続し,経過中に肝障害を発症した.各種肝炎ウィルス等は陰性で,画像所見は異常所見なく,リンパ球刺激試験も陰性であった.肝生検の結果は,薬物性肝障害に矛盾しない所見であった.乾燥甲状腺末に内服を変更したところ,肝障害は軽快したことから,肝障害の原因としてチラージンS®錠の添加物が考えられた.注意喚起も含め報告する.