著者
畠 康高 豊浦 正広 茅 暁陽
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.338-347, 2014-07-30 (Released:2015-11-06)
参考文献数
22
被引用文献数
1

鉛筆画は,モノトーンを用いながら豊かな表現が可能であり,ラフなスケッチとしても完成度の高い芸術作品としても多くの人に親しまれている.我々はビデオを鉛筆画風動画に自動変換する手法を提案する.静止画を自動的に鉛筆画に変換できるLIC法を用いた鉛筆画生成法を用いる.しかし,静止画の鉛筆画変換手法を動画の各フレームにそのまま適用すると,ちらつきやシャワードア効果が発生する.この問題を解決するために,フレーム間で相関を保ったストロークを生成する新しい技術を提案する.前フレームのストロークを基に,輝度の変化に合わせて,不足するあるいは過剰なストロークのみを,追加または削除し,オブジェクトの移動に合わせてストロークの位置を移流することで課題を解決する.