著者
白 志星 藤井 英二郎 仲 隆裕 浅野 二郎
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.203-213, 1992-03-25
被引用文献数
2

李朝における宮闕は中国周代からの宮闕制度に従うかたちをとりながら,一方では周りの地勢を重視する風水地理の思想が加わったかたちで構成されている.この宮闕に見られる宮苑における植栽は象徴性と装飾性,それから実用性を念頭に置きながら配植されている.外朝は宮闕のアプローチの空間であり,重要な見せ場として扱われ,ここでは多彩な植栽がなされている.治朝では行事に伴う機能的な面が重視された空間造りがなされ,植栽が排除される.