著者
白水 貴大
出版者
帯広畜産大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2017-08-25

マラリアなどのベクター媒介性感染症の予防にはベクターコントロールが最重要である。しかし近年、既存の殺虫剤の環境や人体への悪影響、殺虫剤耐性蚊の出現などの問題から新たなベクターコントロールの開発が望まれている。そこで本研究では、次世代の殺虫分子として注目されている殺昆虫天然毒「ヴェノム」の利用に着目し、ステージ特異的ヴェノム発現原虫によるベクター媒介性感染症の制御法の開発を目指した。解析の結果、蚊に対して強い毒性効果を示すヴェノムが同定され、作製したヴェノム発現原虫のベクターステージへの伝播能が確認された。本研究により、ヴェノム発現原虫による新規ベクターコントロール法の開発が期待された。