著者
皆川 栄子
出版者
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

睡眠-覚醒リズムの異常は多くの神経変性疾患に共通してしばしば出現する症状であり、従来、睡眠-覚醒の制御部位に神経変性が波及して出現すると考えられてきた。一方、近年の疫学研究からは睡眠障害が神経変性を増悪させる可能性が示唆されているが、患者特有の睡眠障害が神経変性疾患の脳病理に与える影響は未知である。本研究では神経変性疾患モデルマウスに患者特有の睡眠障害を誘発することに成功し、中途覚醒の回数とマウスの脳病理の重症度との間に有意な正の相関が見られることを明らかにした。