著者
宮本 昇 相場 瑞夫 大野 勝次
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.191-202, 1967-12-01 (Released:2010-06-04)
参考文献数
11

地下水面はいろいろな要素で昇降するが, 大河川につづく沖積低地(畑地帯)でも全般には降水の影響が支配的である。降水のうち一部は土壌により保留されるが, その量は土壌水分恒数と水分能動層の乾燥の度合を明らか・にすることによっで求められる。圃場容水量を越える降水があれば重力水となっで地下水面に達し地下水面を上昇させるが, 重力水量と地下水面上昇の比はほぼ一定であることが確かめられ, これから帯水層の有効空隙率が求められた。河川水位は長期的季節的な変動では地下水位の最低水位を維持し, かなり広い範囲にわたっで影響を及ぼしうるが, 一降水ごとにみられる数日ないし十数日の周期での変動は河川のごく近傍の地下水面に影響を与えるのみである。