著者
眞野 あすか
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

神経性食欲不振症(AN)は、ストレスに関連した摂食障害や過活動を示す疾患である。ストレスホルモンであるCRFは摂食抑制、不安惹起、活動性の亢進などの作用を持ち、ANの病態解明においてCRFの関与様式の解明は必要不可欠である。しかしながらANのモデル動物の過活動性拒食症(ABA)モデルラットのCRFニューロンの活性化の有無については明らかではなく、これらを明らかにすることを目的とした。ABAラットでは視床下部のCRFニューロンは過度の活性化を示し、ストレスの指標となる血中コルチコステロンも高値を示した。以上の結果からABAラットの行動の表現型の一部はCRF過剰分泌に起因することが推測された。