- 著者
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大田 洋二郎
海老原 敏
真島 一彦
中塚 貴志
羽田 達夫
平野 浩一
原口 秀俊
緒方 寿夫
- 出版者
- Japan Society for Head and Neck Cancer
- 雑誌
- 頭頸部腫瘍 (ISSN:09114335)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.1, pp.67-71, 1994
国立がんセンター中央病院で1962年から1992年までに治療された口唇扁平上皮癌症例, 44例 (一次症例: 30例, 2次症例: 14例) を対象とし治療成績を検討した。<br>性差に関しては, 男性31例, 女性13例, 2.4:1の比率で男性が多かった。年齢は38歳から85歳にわたり, 平均年齢は63.1歳であった。発生部位は上口唇5例, 下口唇34例, そして口角部5例であった。一次症例の他病死を除く5年推定生存率は80%, 2次症例で67%であった。治療後の障害は, 放射線治療では放射線性口唇炎, 手術では進行癌で口唇変形, 口唇閉鎖不全が認められた。