著者
真嶋 智彦
出版者
東北福祉大学
雑誌
東北福祉大学研究紀要 = Bulletin of Tohoku Fukushi University
巻号頁・発行日
no.45, pp.69-85, 2021-03-18

昨今,医療環境の変化に伴い,医療ソーシャルワーク業務は多様化し,医療ソーシャルワーカーの配属部門が,従来の医療福祉部門から地域医療連携部門へと変化してきているとされる。本研究では,病院の地域医療連携部門の業務と医療ソーシャルワーク業務の関係について,先行研究をもとに検討を行った。その結果,以下のことが明らかとなった。地域医療連携業務はその成立過程で,医療ソーシャルワーク業務と共通部門が複数あったため,医療ソーシャルワークの一部は地域医療連携業務に統合された。その後,医療状況の変化や地域医療連携業務多様化の影響を受け,医療ソーシャルワーカー業務内の比重に変化が窺われる。また,医療ソーシャルワーカーに対する,間接援助及びメゾレベル以上での活躍に社会的期待が高まっている。