著者
平松 佑太 林 豊彦 前田 義信 渡辺 哲也 山口 俊光 遁所 直樹 矢島 大輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.164, pp.13-18, 2010-07-29

運動機能障がい者は,意思伝達装置,環境制御装置などの支援機器を利用すれば,より自立した生活を送ることができる.このとき,支援機器の操作に用いるのが「操作スイッチ」である.しかし,従来の操作スイッチは,不随意運動により大きく影響を受けるというが欠点あり,その結果として装置の誤動作が生じていた.それを克服すべく我々は,3軸地磁気センサを用いた新しい操作スイッチGSN/1の開発を試みてきた.このスイッチの特長には,1)固定・位置合わせが容易,2)随意異運動に対しては高感度,3)不随意運動に対しては低感度の3つがある.本研究では,1)随意運動/不随意運動の判別性能,および2)走査型オンスクリーンキーボードであるオペレートナビ^[○!R]の操作性能の2つを定量評価した.5人の健常者と1人の肢体不自由者を用いた実験より,GSN/1は,1)随意運動に近い不随意運動を入力しても誤動作しないこと,および2)オペレートナビ^[○!R]の操作における使用性が高いことの2っが明らかとなった.