著者
矢澤 隆志
出版者
旭川医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

精巣のセルトリ細胞は、成体において様々な成長因子やサイトカインを分泌して精子形成を支持するのと同時に、胎児期には、個体の性を決定する細胞である。本研究では、in vitroで幹細胞や前駆細胞から、機能的なセルトリ細胞を分化誘導する系を確立し、その分化メカニズムを調べることを試みた。そして、セルトリ細胞の前駆細胞に、SF-1/Ad4BPと2種類の転写因子を導入することにより、セルトリ細胞様の細胞を分化させることに成功した。さらに、この細胞を用いて転写共役因子のPGC-1αが、セルトリ細胞の分化に重要な役割を果たすことを証明した。