著者
山本 健一 鄭 雄一 光嶋 勲 大庭 伸介 矢野 文子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)が異所性骨化や石灰沈着性腱炎の治療に奏功するという報告があるがその基礎的研究報告はなく、メカニズムは不明。本研究ではH2ブロッカーを介した腱の石灰化抑制のメカニズムを基礎的に調査した。H2ブロッカーの中でも力価の高いファモチジンを選択し、in vitroで腱由来細胞TTD6と骨芽細胞系細胞MC3T3-E1においてファモチジンが石灰化抑制することを確認。次にin vivoでアキレス腱が異所性石灰するTTWマウスを用い、ファモチジンが異所性石灰を抑制することを証明。以上よりファモチジンが異所性石灰化に対する治療薬として基礎的にもその効果が証明された。