著者
中山 守雄 原武 衛 荒野 泰 石原 石原 西田 教行
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

我々は、これまでに、^<125> I,^<11> C,^<18> Fで標識したフラボノイド誘導体が、βアミロイド(Aβ)凝集体に対して高い親和性ならびに、脳への良好な移行性と脳からの迅速なクリアランスを示すことを報告した。本研究では、主に、核医学診断分野で最も繁用性に優れた^<99m> Tcを用いて標識したフラボノイド誘導体を合成し、評価した。安定で脂溶性の高い^<99m> Tc標識体を得るための配位部位として、ジアミンジチオール型のMAMAとBATを導入した。そのうち幾つかの標識体は、Aβ(1-42)凝集体に対し高い結合親和性を示し、さらに、動物実験においては、^<99m> Tc-BAT-chalconeが、アミロイドの画像化に適した迅速な脳への取り込みと消失性を示すことが明らかとなった