- 著者
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黒木 開
川上 孝介
岩井 大志
石塚 湖太
中田 和秀
- 出版者
- 一般社団法人 人工知能学会
- 雑誌
- 人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
- 巻号頁・発行日
- pp.2D3OS7a02, 2021 (Released:2021-06-14)
リスティング広告における広告文の品質向上は、消費者をランディングページ(LP)へ誘導し、購買へと繋げるために大変重要である。 品質向上手法には一般的に知られた手法がいくつかあり、例えば検索キーワードを広告文内に含めることで、クリック率など各種指標が改善することが知られている。そこで本論文ではより優れた広告文を生成するために、特定のキーワードを高確率で含む文生成手法を提案する。ベースとなる自然言語処理モデルには事前学習済みBERTをEnc-Dec構造にしたBERT2BERTを採用し、学習データはgoogle広告において配信されていた約69万件の広告データを用いた。また、生成時に「ドア」と「扉」といった類語の生成を防止するため、キーワードをマスクした形で学習を行なった。加えて文生成時にはキーワードを優先出力する手法を検討した。実際に配信された広告データを用いてその精度を評価した結果、提案手法は最大約80%の確率で広告文内にキーワードを挿入できることを確認し、既存モデル(BERT2BERTを学習データでfine-tuningしたのみのモデル)の挿入率を有意に上回ることができた。