著者
石山 慧 樋口 秀 中出 文平 松川 寿也
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.1001-1007, 2016-10-25 (Released:2016-10-25)
参考文献数
6

本研究は新潟県長岡市の旧長岡地域に残る、公有地上に立地するという独特の特徴を有する雁木および雁木通りの現状と雁木通りに係わる人々の雁木通りに対する意向を明らかにし、雁木通りの今後のあり方を検討することを目的とする。雁木通りと人々への調査の結果、長岡のまちなかには1503棟、総延長10,959mの雁木が存在した。また、雁木が設置された通り(雁木通り)は201本で、そのうち84本は設置率や連続性が高く、残すべき通りである。しかし、全体としては、雁木の老朽化や低未利用地による雁木の断続の問題を確認した。今後は、雁木通りを限定しながらも、存続を図ることが必要と考える。そのためには、長岡市民が雁木通りを長岡の財産と認識することが重要である。