著者
隈本 あゆみ 石山 隆通 下田 隆 青木 幹太
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.62, 2015

 2012 年 4 月、協同組合大川家具工業会(以下 工業会)の 設立 50 周年の記念事業として、「わたしの部屋つくり」をテー マに工業会加盟企業と九州産業大学芸術学部デザイン学科の連 携活動が始まった。初年度にあたる 2012 年に、既存の大川家 具の傾向として「女性消費者にとって魅力的な家具が少ない」 という問題点を指摘し、女性消費者を想定して家具の外観や寸 法、機能を再検討した「女子家具」という考え方を提案した。 提案に基づいて試作された女子家具は展示会で公開し、その際、 多くの消費者から一定の評価を得たことで、それまで大川があ まり重視していなかった「女性向け」というカテゴリーの存在 が認知され、2013 年以降の連携活動では「女性目線」による 家具開発を継続、研究している。本研究は 2014 年に日本デザ イン学会第5支部主催の研究発表会で報告した「女性目線によ るカフェスタイルの家具提案」以降の進捗を踏まえ、カフェス タイル家具の具体化について報告する。 
著者
石山 隆
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学環境リモートセンシング研究センター年報
巻号頁・発行日
vol.10, pp.51-52, 2005-05

新彊ウイグルは文型から理系にまたがる基礎科学研究の対象として、また出すとストームの発生、土壌の塩分集積、荒漠化といったような生活環境研究の対象として極めて重要、かつ興味ある地域である。研究発表は長年、新彊ウイグルにおいて調査、研究を行っている5人の研究者によって行われた。上原(緑資源機構)は新彊ウイグル北部のアルタイ地域における実践的な砂漠化防止プロジェクトの成功の詳細を説明した。それによると自然草地の退化面積は自然草地全体の45%近くとなっている。食肉需要により家畜頭数が増加している。羊一頭あたりの草地面積は、4.8ha(1949年)から1.3ha(1995年)に減少したと報告した。杜(農業環境技術研究所)はタクラマカン沙漠の縦断道路の建設と道路周辺の植栽による環境変化、とくに局地気候の変化を放射エネルギーの収支と観測とその解析結果から説明した。安部(防災科学技術研究所)は天山山脈と崑崙山脈のそれぞれ標高2400m、2800mの斜面に気象観測装置を設置してダストの輸送量を見積もった。そして高山帯の氷河に降着するダストの氷河の融解の役割を説明した。石山(千葉大学)はオアシスを形成する河川の水資源総量と衛星データから求めたオアシスの耕作可能地、灌漑農地との関係について報告した。水資源総量がほぼ50億立方平方キロまでは両者は直線の関係があるが、それ以上になると耕作可能地は飽和する。水資源がすべて効率よく利用されるならば灌漑農地とともに耕作可能地も増加してよいはずである。しかし実際には西縁のオアシスのように流域面積が大きくなるほど、耕作可能地の増加につながらないのは、それらの地域では感慨水路の未発達や低い水管技術により、水資源の浪費が大きいことが原因と指摘した。Buhe(北海道環境科学研究センター)は新たに開発した植生指数を衛星データの解析応用し、得られた植生指数からタクラマカン沙漠周辺の土壌水分を推定した。また植生指数から新彊ポプラなどの植生分布を推定した。