著者
石橋 卓也 岩田 英三郎 釜中 博樹 長谷川 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.J171-J177, 2016 (Released:2016-07-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

3Dプリンタにより3次元CGを実際に造形することが可能となったが,その多くは3Dプリンタで出力された実物を手にし,形状を確認する程度の応用に留まっている.本稿では,さらなる応用を目指して,ディジタルペンで3次元立体に筆記,筆跡を電子化する方法について検討する.3次元CGで記述されている3次元立体のポリゴンを削減し,削減された細かなポリゴンを法線マッピングによって再現する.ポリゴンを展開,ペーパクラフト用の型紙を生成し,アノトドットとともに印刷する.型紙を切断,組み立て,ペーパクラフトを生成,アノトペンで筆記する.ペン先のカメラでアノトドットを撮影,点のならびから筆跡を算出して3次元CGに表示させる.実証実験によりポリゴン数の考察,隣接ポリゴンにおける筆記検証,他の方法と比較し,心臓の模型に筆記する実例を示す.