著者
佐藤 昭子 寺尾 通徳 石橋 美也子
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.63-67_1, 1993-02-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
27
被引用文献数
2 4

液体培地及び魚肉 (アジ, カツオ) ホモジネート中における V. parahaemolyticus に対するニンニク抽出液の抗菌作用を検討した. ニンニク抽出液を20, 10及び5%添加した培地に供試菌を約105/ml個接種し, 経時的に生菌数を測定した結果, 15分, 30分及び1時間以内に供試菌は死滅した. 同濃度のニンニク抽出液を添加した無処理のアジ魚肉ホモジネートに, 供試菌を約105/g個接種した場合, 30分後の生菌数は約102, 104及び104/g個であった. カツオの魚肉ホモジネートを用いて同様の実験を行った結果, アジ魚肉に比べ抗菌効果はやや低下したが抗菌作用が認められた. ニンニク抽出液を-20, 4, 25及び37°で120時間保存し, 抗菌活性を測定した結果, 4°以下では安定していたが, 25°以上では24時間後, 活性は徐々に減弱した.