著者
丹下 敏 堀 泰裕 石舘 達二
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.330-336, 1994-10-15

設備配置問題は製造システム設計の最終段階に位置づけられる構造確定問題とみなし得る.配置問題の解決には構造確定に固有のアプローチとして"構造指向"の方法論が必要と考える.構造設計のねらいは諸構造要素の空間配列にある.この配列構造は構造要素間の関係によって確定される.したがって構造要素間の関係づけの明確化が先決となる.ここに配置問題の解決過程が「課題確定」と「課題解決」の2段階に区分することの妥当性が導き出される.課題確定とは構造要素間の関係の明確化であり.課題解決とは明確化された構造要素間の関係にもとづく空間配列確定である.本研究では物の流れが存在する製造システムを前提とした配置設計問題の"課題確定"のための方法論を導出している.この方法論は製品, 設備, 工程に関する諸情報をデータ・ベース化し, これらデータを必要に応じて入力し, 自動処理による配置設計問題の課題が出力される仕組みになっている.