著者
神長 輝一
出版者
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、電離放射線が誘発するDNA損傷およびミトコンドリア損傷に起因する、ATP加水分解の亢進と、ミトコンドリア脱共役による温度およびpHの経時変化、そしてその生物学的意義の解明を目指すものである。本研究の特色は、細胞内の温度、pHという物理・化学的要因に着目し、その計測のため量子センサーの一種である蛍光ナノダイヤモンドを用いることである。本研究で得られる知見は、放射線を含む外部ストレスに対する温度、pH変化を介した細胞恒常性維持機構の解明に貢献できると期待される。