著者
福井 祐一 福井 祐子 吉村 啓太 猪熊 壽
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.97-100, 2016
被引用文献数
2

Anaplasma phagocytophilumはマダニが媒介するリケッチアである.人及び動物の顆粒球性エーリキア症の原因菌として知られている.海外渡航歴のないシーズー,避妊雌,3歳齢がマダニ刺咬後1週間後に元気食欲の低下と発熱を呈し,血液検査では血小板減少,軽度の好中球減少,肝酵素及びCRPの上昇を認めた.血清A. phagocytophilum抗体が弱陽性を示し,EDTA全血のPCR検査にてA. phagocytophilumが陽性を示したことから,A. phagocytophilum感染症と診断した.ドキシサイクリンによる治療を開始したところ,明らかな臨床症状の改善と,血小板数及び好中球数の顕著な増加を認めた.本例は犬における本邦初のA. phagocytophilum感染症の報告である.
著者
山田 賢次 福井 祐一
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.S31-S32, 2018-07-10 (Released:2018-08-10)
参考文献数
7

近年、技術が進歩して遺伝子解析等の手法が用いられる時代になってきたが、未だ、 猫における嗜好性に関する研究・報告は少なく、明らかにされていない。そこで今回、嗜好性において香りの成分で重要であるメイラード反応物質(フラノン、ピラジン等)、味覚の部分で重要であるアミノ酸、核酸系調味料・ピロリン酸について特許・文献検索から解析した。 これらの項目は複数企業で嗜好性向上項目として特許申請、論文発表をしているので、この手法を用いた解析は有用であることが示唆された。