著者
岩波 裕治 内 昌之 福田 大空 黒田 悠加 杉澤 樹 海老原 覚
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.1002-1008, 2019-12-18 (Released:2020-01-27)
参考文献数
19
被引用文献数
1

大動脈弁閉鎖不全症(aortic stenosis:AS)は,高齢化に伴い急速に患者数が増加している.高度な侵襲を伴う大動脈弁置換術(surgical aortic valve replacement:SAVR)が従来の標準治療であったが,ハイリスクのため適応とならない症例に対し,低侵襲治療の経カテーテル的大動脈弁植込み術(transcatheter aortic valve implantation:TAVI)が積極的に実施されるようになった.適応に関しては,ハートチームでの検討が必要とされ,理学療法士もその一員で,術前後でのfrailty評価を含め心臓リハビリテーションの重要な役割を担う.TAVIに対しての心臓リハビリテーションに関するデータは少ないのが現状であるが,高齢frailtyな症例に対し,個々に適したプログラムの適応が重要となる.