著者
山田 利彦 金丸 雄介 石井 孝法 福見 友子 上水 研一朗 金野 潤 柏崎 克彦
出版者
了德寺大学
雑誌
了徳寺大学研究紀要 (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.8, pp.79-87, 2014

本研究は2001年から2011年の間,講道館と全日本柔道連盟との合同プロジェクトとして行われた「柔道ルネッサンス」について,2010年のルネッサンスフォーラム参加者に対してアンケート調査を行い,その認知度や効果,必要性等を把握し,今後の柔道界が目指すべき方向性について示唆を得ることを目的とした.選手や会場使用のマナーについては改善に向かっていることが示唆される結果であったが,応援者のマナー,強化選手及び強化指導者のマナーについては,更なる改善が望まれる結果であった.柔道選手及び柔道指導者のマナーについて他競技と比べた場合,どちらでもない,あまり良くない,とする回答の合計が6割近くになり,改善の必要性がうかがえた.柔道ルネッサンスにより,柔道に対する意識は9割の者が良くなった,まあ良くなったととらえており,柔道界にとって非常に有益な活動として認識されていた.活動の継続については,100%の者が必要であると認識しており,今後,柔道ルネッサンスの復活,或いはそれに変わる活動が行われることが強く望まれる.