著者
曽我 龍宇一 秋田 典子
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.228-234, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究では、集約型都市構造を目指す自治体の大都市郊外の住宅団地に着目し、生活環境の実態を把握して定住意識を明らかにした上で、今後も住民が継続的に居住していくための方策の示唆を得ることを目的とする。対象地は立地適正化計画(案)において現状のまま街を維持していく方針が示されている八王子市高尾台地区である。現地踏査やヒアリング調査、住民意識調査を実施し、住宅団地の概況を踏まえながら住民が感じている「住宅団地の住みやすさ」と「転出意向」の背景を探り,住民の継続的な居住へ向けた方策を検討した。結果、利便性が低く都市計画において住環境の改善が見込まれない住宅団地においても、人々の繋がりや緑環境が良好であれば、住民は住みやすいと感じると言うことが示唆された。
著者
村上 善明 秋田 典子
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.191-196, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
6

本研究は静岡県伊豆市を対象に特定用途制限地域制度の導入による市街地開発への影響を検証するものである。本研究の狙いは、線引きの対象とならない小規模な地方自治体における土地利用コントロール手法としての同制度の検証により、人口減少化における土地利用コントロール手法に関する示唆を得ることにある。伊豆市ではコンパクトシティ政策の実現のために同制度を導入され、検証の結果住居や店舗が拠点に集積していることが確認できた。その一方で、歩行空間など住環境に関する課題があることもまた明らかとなった。