著者
穴井 えりも
出版者
日本慢性看護学会
雑誌
日本慢性看護学会誌 (ISSN:18822061)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.2_75-2_82, 2022-01-28 (Released:2022-01-28)
参考文献数
19

【目的】本研究の目的は,看護における「待つ」の概念の用法や特性および構造を国内文献から明らかにし,看護における「待つ」を定義することである.【方法】分析方法には,Walker & Avantの概念分析の手法(Walker&Avant2005/2008)を用い,100論文を対象論文として抽出した.【結果】本概念分析の過程をとおして,看護における「待つ」の属性は,「患者志向の待つ目的」「看護師の待ち方」の2カテゴリーに分類された.先行要件は,「時間を要する状況」「待てるかどうかの判断」であった.帰結は,「患者の変化」「看護師の変化」「患者と看護師の相互作用」の3側面があった.【結論】看護における「待つ」の概念を「時間を要する状況のなかで,待てるかどうかの判断を同時並行的に繰り返しながら行う看護実践である.待つ看護実践は,患者志向の待つ目的と看護師の待ち方を含み,患者と看護師の変化および患者と看護師の相互作用へとつながる.待つ看護実践により双方が成長し,支援関係の充実へとつながる」と定義した.