- 著者
-
佐藤 由佳
池田 由紀
- 出版者
- 日本慢性看護学会
- 雑誌
- 日本慢性看護学会誌 (ISSN:18822061)
- 巻号頁・発行日
- pp.202216002, (Released:2022-07-22)
- 参考文献数
- 36
目的:中高年関節リウマチ患者(RA)の健康行動に対する自己効力感に関連する要因を明らかにする.方法:Aクリニックに通院中の40歳以上のRA患者計262名を対象に,質問紙を用いた聞き取り調査を行った.調査内容は,基本属性,RAの状態(疼痛,全般的な体の調子,疾患活動性,日常生活動作の程度),健康行動に対する自己効力感(CD-SES),不安・抑うつ,ソーシャルサポートである.結果:CD-SESの2群比較では,属性との関連においてはすべての項目で有意差はなかった.ソーシャルサポ-トの合計得点では,CD-SES低値群は高値群に比べて有意に低かった.RAの状態,不安,抑うつはCD-SES低値群は高値群に比べて有意に高かった.ロジスティック回帰分析ではCD-SESに対して,疾患活動性,日常生活動作の障害度,不安,抑うつ,ソーシャルサポートが有意に関連していた.結論:中高年RA患者の健康行動に対する自己効力感は,RAの状態,心理的・社会的要因のすべての要因が関連していた.