著者
竹中 麻子
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、ビタミンE(VE)欠乏がグルココルチコイド(GC)分泌を増加させて不安行動を増加させる可能性を、CRF, ACTHによるGC分泌制御を中心に検討した。VE欠乏は急性および慢性ストレスによるGC分泌を増加させたが、CRF、ACTH投与による分泌促進を変化させなかった。合成GCであるデキサメタゾンはフィードバック阻害によりGC分泌を抑制し、GC投与は不安行動を増加させたが、これらの作用もVE欠乏の影響を受けなかった。したがって、VE欠乏は視床下部におけるストレス誘導性のCRF分泌促進、あるいはGCによる分泌抑制を低下させることにより、GC分泌を増加させるものと結論した。
著者
竹中 麻子 菊水 健史
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ビタミンEによる不安行動制御機構の解析と、ビタミンE摂取による不安抑制効果の検討を行った。一連の結果から、ビタミンE欠乏により酸化ストレスが増加して脳内の神経伝達が阻害され、これが副腎からのグルココルチコイド分泌を増加させることで、不安行動が増加する可能性を示した。さらに、ビタミンEを通常より多く摂取することにより、不安行動を軽減できる可能性を示した。