著者
竹井 潔
雑誌
聖学院大学論叢 = The Journal of Seigakuin University (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.第32巻, no.第1号, pp.41-56, 2019-10-25

ネット依存はスマートフォンによるオンラインゲームやSNSにより,中高生を中心に増加している。またゲームのやりすぎによる様々な日常生活への支障をきたしたゲーム依存症はWHOにより疾患として認定された。ネット依存は若い層を中心に急増してきており,ネット依存を情報倫理の重要な課題として取り上げたい。AI社会になってAIへの依存が高くなってくると,ネット依存はさらに深刻になってくるであろう。AIの時代に入り,ネットの利便性だけではなく,ネット依存,さらにAI依存の倫理的側面を考慮していく必要がある。 本稿では,情報倫理の視点から,ネット社会の進展とネット依存について概観し,AI社会に向けてのネット依存における情報倫理の課題を検討することを試みる。