著者
中村 恵子 鱒見 進一 安東 俊介 竹内 敏洋 久保 雅晴 安元 和雄 金藤 哲明
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会雑誌 (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2.3, pp.77-81, 2007 (Released:2008-09-16)
参考文献数
12
被引用文献数
3 2

下顎隆起は骨性の隆起で,原因としては,遺伝,咀嚼圧,パラファンクションなどが挙げられるが,明確なことは分かっていない.今回,下顎隆起と咬合力およびパラファンクションとの関係を検討するために,当科受診の患者に対し,デンタルプレスケールを用いて最大咬合力,咬合接触面積を測定するとともに,パラファンクションに関するアンケートを実施した結果,下顎隆起の有無と最大咬合力との間には統計学的有意差が認められた.また,下顎隆起の有無と咬合接触面積との間にも統計学的有意差が認められた.アンケートの結果より,パラファンクションの中でもくいしばりおよび硬性食品嗜好と下顎隆起との間に統計学的有意差が認められたものの,歯ぎしりや筋痛およびストレスについては関連性は認められなかった.