著者
竹内 知哉
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.157-164, 2018

<p>本研究解説では,非平滑凸最適化問題に対する proximal method of multiplier の基礎理論を考察する.この方法は,近接項およびFortin により導入された拡張ラグランジュ関数の和を目的関数とする部分問題の族を解くことで,最 適化問題の解に収束する近似列を生成する.生成した近似解の列が,( 通常の意味での) ラグランジュ関数の鞍点に収束することを示す.続いて部分問題に対する非平滑ニュートン法について考察する.Nonsmooth analysis の理論を用いて,ニュートン法が解の一つに大域的に収束することを示す.</p>